2010 Fiscal Year Annual Research Report
Er添加シリコン微結晶酸化膜による光エミッタの開発
Project/Area Number |
21760249
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
依田 秀彦 宇都宮大学, 准教授 (30312862)
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Keywords | シリコン / シリコン酸化膜 |
Research Abstract |
1.Er添加シリコン微結晶酸化膜(SiOx:Er)の特性評価と機能性探求 ・スパッタ成膜条件(RF電力、ガス総流量、酸素ガス流量割合、ガス圧、基板温度)を制御し、様々な組成のa-SiOx:Erを作製した。 ・EDX(エネルギー分散型X線分光法)を用いてSi:O:Er原子数濃度比を評価した。成膜条件のうち酸素流量割合と基板温度の精密制御が、膜の酸素濃度に重要であることを見出した。 ・紫外可視分光光度計を用いてバンドギャップエネルギー(Eg)を評価した。結果として、酸素濃度のわずかな違いでバンドギャップは4eV⇔5eVの間で変わり、制御可能なことを見出した。 ・光エミッタ作製工程で、SiOx:Erが高温700℃にさらされるため、SiOx:Erの耐熱性(特性変化)を実験的に検証した。実験の結果、組成・吸収・バンドギャップエネルギーはいずれも劣化しないことを確認した。 ・光エミッタ作製工程で、SiOx:Erが高温700℃にさらされるため、SiOx:Erの耐熱性(特性変化)を実験的に検証した。実験の結果、組成・吸収・バンドギャップエネルギーはいずれも劣化しないことを確認した。 2.Er添加シリコン光エミッタの開発 ・光エミッタ作製の前段階として、p型とn型の電流注入層pc-Si:B、pc-Si:Sbのスパッタ成膜条件出しを行い、基板温度700℃にて単層膜を作製した。Sbが低融点のためRF電力300Wで溶けた(課題)。pc-Si:B、pc-Si:Sb膜のEDX組成分析、分光光度計によるバンドギャップ評価、導電率を評価した。 ・PL光エミッタSiOx:Er膜のフォトルミネッセンス(PL)測定を行った。2本の発光スペクトル(中心波長1150nm、1534nm)を観測し、光エミッタとして機能することを確認した。膜の酸化濃度(x)が大きいほど1534nmの発光強度が強くなり、光エミッタとして有望であることを見出した。
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Research Products
(2 results)