2010 Fiscal Year Annual Research Report
ごく浅い領域を高解像度で検出するための電磁波アクティブレーダ用アンテナの開発
Project/Area Number |
21760251
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
有馬 卓司 東京農工大学, 大学院・工学研究院, 講師 (20361743)
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Keywords | アクティブレーダ / メタマテリアル / アンテナ / 数値解析 |
Research Abstract |
平成22年度は最終年度であり,レーダ全体の設計および幾つかの実験を行った.昨年度に得られた,EBGと呼ばれる送信アンテナと受信アンテナのカップリングを抑制出来る構造の最適構造を用いて,実際にレーダアンテナの設計及び試作をおこなった.EBG構造を組み込んだレーダ用アンテナの設計は,その効率化のために,シミュレーションにより設計を行った.シミュレーション手法はFDTD法を用い,実際に近い条件で,レーダアンテナ構造の最適化を行った.その結果下記3点について重要な知見が得られた.(1)EBG構造については,うまく動作する周波数が限られるため,レーダに用いる送信波はガウスパルスをsin波で変調するなどして,帯域制限をした方が良い.(2)EBG構造近傍に送受信アンテナを設置してもEBGの特性は概ね変化しない.(3)本研究で提案するEBG構造を組み込んだレーダ用アンテナは,金属で送受信アンテナを遮断するよりもより優れた遮断特性を示す. また,(1)(2)(3)により得られた知見を元に幾つかの実験を行った.まず基礎検討としてアンテナ単体について実験を行い,シミュレーション通りの特性が得られる事を確認した.さらにEBGを組み込んだアンテナを用いて実験を行い概ねシミュレーション通りの特性が得られる事を確認した.この結果より,本研究で提案したEMG構造を組み込んだレーダアンテナはバイスタティックレーダにおいて問題となる送受信アンテナのカップリングを大幅に抑える事がかのうである.以上より,本研究は概ね計画通りの研究が遂行でき,上述した知見(3)を得る事が出来たといえる.
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