2011 Fiscal Year Annual Research Report
電波ばく露による人体全身平均SARの簡易評価手法の構築
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21760257
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
平田 晃正 名古屋工業大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (00335374)
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Keywords | マイクロ波ばく露 / 比吸収率(SAR) / 大規模電磁界解析 / 共振周波数 / 吸収電力の推定 |
Research Abstract |
昨年度の成果より、人体が接地していた場合に人体吸収電力は最大となるものの、リアル形状人体モデルにおける電力吸収量は、簡易モデルに比べて小さいことを示した。本年度はその有効性を確認するために、日本人成人男女モデルに加え、欧州人、米国人モデル、子供モデルを考え、人体インピーダンスのばらつきについて検証した。まず、リアル形状人体モデルを均質化した場合、いずれのモデルにおいても足首誘導電流を過大に評価することができ、ゆえに、人体組織の不均一性を簡単化して取り扱うことができることを示した。また、昨年度の成果として、吸収電力の指標として人体インピーダンズを用いることを提案していたが、そのばらつき、特に年齢依存性を調べた結果、5-7歳程度の小児モデルで極大を取ることを示した。その主たる要因は、人体の体型に伴うボディマス指数で説明できることを示すとともに、ボディマス指数に基づいて人口の95%をカバーし、安全側に評価可能な等価的なインピーダンスの値を示した。 最終目標である現実環境での有効性を確認するために、複数の方向から電波が入射する場合を考え、簡易モデルおよび詳細な人体モデルに電波を照射した場合に足首に誘導される電流について比較検討した。その結果、上記で導出したインピーダンスを用いれば、複数波についても適用可能であることを示した。さらに、従来の文献との比較により、上記アイディアを用いて測定が可能であるということを簡易的に示した。.
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