2009 Fiscal Year Annual Research Report
ポリイミドへの直接無電解めっき法を用いた高速FPCの作製と評価
Project/Area Number |
21760260
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
池田 晃裕 Kyushu University, 大学院・システム情報科学研究院, 助教 (60315124)
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Keywords | ポリイミド / KOH改質 / 無電解銅めっき / FPC |
Research Abstract |
ポリイミド表面をKOHで改質することで,直接無電界銅めっきを行い,その銅めっき膜をシード層として電界銅めっきすることで,FPC用銅箔付き樹脂フィルムを作製した.KOHの処理時間を変えてポリイミド表面のラフネスをAFMで測定し,さらに無電界銅めっき膜とポリイミドの密着性をテープ引き剥がしテストで評価した.KOHの処理時間の増加に伴い,ポリイミド表面のラフネスは増大したが,一方で,KOH処理時間が短いと,密着性の良い無電界銅めっき膜が成長しなかった.評価の結果,我々の実験条件では,1minのKOH処理時間がラフネスの増加が少なく,かつ密着性の良い無電界銅めっき膜を得られる条件であることが分かった.作製した銅箔付き樹脂フィルムを用いて,サブトラクティブ法によりマイクロストリップ線路を形成し,その高周波特性を評価した.その結果,銅箔の膜厚が3umと薄い方が16umと厚い方に比べて5GHz以上の高周波における伝送信号の減衰が少ないことが分かった.これは,銅配線の表面が3um厚さの方が平坦で,表皮効果による配線表面のラフネスに起因する信号減衰が少ないためと思われる.また,3um厚さの配線は,電界銅めっき時の銅膜厚の面内ばらつきが少なく,線路の配線幅もより均一で有ることが確認された.
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