2010 Fiscal Year Annual Research Report
回転対称構造解析用局所一次元FDTD法の開発とマイクロ波素子設計への応用
Project/Area Number |
21760266
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
柴山 純 法政大学, 理工学部, 講師 (40318605)
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Keywords | FDTD法 / 電磁界解析 / 回転対象構造 / マイクロ波素子 / 局所的一次元法 / LOD-FDTD法 / ADI-FDTD法 |
Research Abstract |
昨年度構築した局所的一次元法に基づく回転対象構造解析用LOD-BOR-FDTD法は、回転方向に界の変化のない基本モードのみの解析に限定されていた。そこで、高次モードも扱えるように、より一般的なLOD-BOR-FDD法の定式化を行い、全モードの解析が可能になった。結果として、空洞共振器の高次モード解析において、交互方向陰解法に基づく手法(ADI-BOR-FDTD法)、及び従来のBOR-FDTD法に比べ、計算時間をそれぞれ63%、28%にまで短縮できた。結果を国際会議(IEEE International Conference on Wireless Information Technology and Systems)にて報告した。 LOD-BOR-FDTD法が完成したので、3次元円筒座標系LOD-FDTD法の構築に取り掛かった。同時にワークステーションの立ち上げを行った。しかしながら、3次元円筒座標系において中心軸の取り扱いが極めて困難であり、中心軸上の界の破綻が避けられなかった。そこで、まず3次元直交座標系(3-D)LOD-FDTDの開発に取り掛かった。3-D LOD-FDTDでは空間刻み幅を大きく選べる場合、従来の手法に比べて効率の良い計算を行うのが困難であった。これは数値分散誤差の増加が原因であった。そこで、分散制御パラメーラを導入することで、中心波長付近での分散誤差を大幅に低減できることを明らかにした。さらに、金属媒質を含むデバイスを解析できるように、3-D LOD-FDTD法を周波数依存の手法に拡張した。ワークステーションの利用が大きなプラズモニックデバイスの解析に役立った。結果として、極めて効率よく3次元デバイスの解析が行えるようになった。以上、3-D LOD-FDTD法の2つの成果をまとめ、学術論文に投稿した。 3次元円筒座標LOD-FDTD法の開発が残った。引き続き検討を行っていく。
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Research Products
(19 results)