2011 Fiscal Year Annual Research Report
駐車支援に用いる広範囲監視のための複数アンテナを利用したレーダネットワークの検討
Project/Area Number |
21760283
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
羽多野 裕之 静岡大学, 工学部, 助教 (40402531)
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Keywords | レーダネットワーク / 駐車支援 / 障害物検出 / 周辺環境認識 / 死角車輌検出 / 高度交通システム |
Research Abstract |
申請者は,自動車周囲に存在する障害物を検出するべく障害物検出システムの構築を行ってきている.遠距離対象物用は実用化に至っている一方で,近距離用は駐車補助など利便性が高いのにも関わらず検討が不十分である.近距離用システムでは広い監視エリアが必要とされ,さらに高精度位置推定が必要とされる.このため,本研究では分散配置されたセンシングデバイスをネットワークでつないだ「レーダネットワーク」による実現を検討している.昨年度に続き,本年度は以下の点に取り組んできた. ●特性把握と成果発表 超音波センサとテキサス・インスツルメンツ社製DSPボード,平塚エンジニアリング社製拡張AD/DAボードを利用し実装した提案手法を評価した.検討をしてきた提案手法の中でも「指向性を持たせて信号を放射.受信後の推定手法でその指向性情報を利用する手法」を実装した.本年度は成果発表の年であるため,シミュレーションでの結果も加えて論文にまとめ,成果発信を行った.また,研究期間に行った上記手法の他の手法も論文誌を通じて2件の発信を行った.また,2件の口頭学会発表も行った. ●さらなる特性改善と評価に基づいた新たな課題への取り組み 本年度は,次フェーズへの取り組みを練る年度としても位置付けている.今回の研究成果は,レーダなどの測距センサを用いた障害物の位置検出システムである.多くの事故は交差点で発生しており,相手車輌をいち早く検出することが望まれる.現在の提案手法は,対象物が見通しで見えていないと検出できない.そこで,「交差点に進入しようとする死角領域の相手車輌の接近を検知する新たな手法の検討」という新たな課題を設定した.この課題に対し,レーダネットワークによって(1)受信強度,(2)ドップラ周波数などの特徴量から接近車輌を検出する手法を提案し,基礎検討を行った.本手法についても,学会発表を通じて成果発信を行った.
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