2010 Fiscal Year Annual Research Report
複雑な無線環境における学習を用いた周波数資源制御技術の研究
Project/Area Number |
21760288
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
新熊 亮一 京都大学, 情報学研究科, 助教 (70362580)
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Keywords | 周波数資源 / 周波数資源制御 / 強化学習 / 交渉解 / コグニティブ無線 |
Research Abstract |
本研究の鍵となるのは「交渉」に基づいた学習である.本年度は特に複数のアルゴリズムを設計して比較評価を行い,前年度からの大幅な性能改善を目指した.まず,交渉の理論をコグニティブ無線環境に適用し,その理論に基づいて学習アルゴリズムを設計した.そして,学習アルゴリズムに基づいてプロトコルを設計し,シミュレーションによる評価を行った.具体的には以下の手順で研究を行なった. 1.交渉の理論最適解であるナッシュ交渉解に基づいて学習アルゴリズムの設計を行う. 2.端末が学習アルゴリズムを実行するために必要な端末の環境情報の認知や端末同士の情報交換などを行うためのプロトコルを設計し,メカニズム全体が動作するように設計する. 3.コグニティブ無線環境を模したシミュレーションを構築し,設計したメカニズムを,個々の通信品質,公平性,全体の周波数利用効率の指標から評価する. 4.評価結果から問題点の洗い出しを行い,改良を行う. 1.~4.を複数のアルゴリズムに対して行い,性能の最大化を図る. 得られた成果はまず国内研究会で早い段階で発表した.他の研究者から得た意見を参考にした.また,まとまった成果が得られた時点で,国際会議での発表,論文誌への投稿を行った.特に,本研究の方法論や成果を広く報知するため,また,費用対効果を高めるため,極力,参加者数の多い国際会議,読者数の多い論文誌を選んで投稿した.
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Research Products
(4 results)