2009 Fiscal Year Annual Research Report
LT符号を用いたシリアル連接符号化方式とその逐次型復号法に関する研究
Project/Area Number |
21760295
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
得重 仁 The University of Tokushima, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 講師 (50336921)
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Keywords | シリアル連接符号 / LT符号 / 軟値入出力復号法 |
Research Abstract |
平成21年度は,ハミング符号を内部符号,LT符号を外部符号とするシリアル連接符号化方式の提案を行った.提案連方式の内部復号は軟値入出力最尤復号法であり,外部復号は内部復号結果(復号語の信頼度)集合を入力とする信頼度伝搬復号法とした.提案方式について計算機模擬を行い,内部復号により得られた復号語の信頼度を用いない連接符号化方式(従来方式)よりも提案方式は優れた誤り制御特性を持つ事を示した.この結果は,平成22年1月ハワイ大学で開催のIEICE Information Theory Conferenceにて発表を行った.しかしながら,提案方式は,従来方式よりも優れた誤り制御特性を持つが,低信号対雑音比に於いて優れた誤り制御特性を得ていない.内部復号ではブロック誤り率を最適とする最尤復号を用いている事より,提案方式の誤り制御特性の改善の為には,外部復号法の誤り制御特性の大幅な改善が必要である.そこで平成22年度は,外部復号法として(i)信頼度伝搬復号法を複数回用いる逐次型復号法の開発と(ii)信頼度情報を入力とするガウス消去法に基づく復号法の開発を行う.これまでの研究の延長として(i)に関する開発を行い,計算機模擬による有効性の検証を行う.その後,申請段階の研究計画にはなかった(ii)復号複雑度は信頼度伝搬復号法よりは要するが誤り制御特性の優れたガウス消去法に基づく復号法を拡張した信頼度情報を入力とするガウス消去法に基づく復号法の開発を行い,計算機模擬による有効性の検証を行う.最終的に両者の復号複雑度,誤り制御特性の詳細なデータを取得後,分析し,優劣の判断を行う予定である.
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