2010 Fiscal Year Annual Research Report
LT符号を用いたシリアル連接符号化方式とその逐次型復号法に関する研究
Project/Area Number |
21760295
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
得重 仁 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 講師 (50336921)
|
Keywords | 連接符号 / 限界距離復号 / 逐次型復号 |
Research Abstract |
外部符号にLT符号,内部符号に誤り訂正符号を用いる連接符号に対し,内部復号結果とその信頼度を入力とする外部LT復号を用いる連接復号法を対象とした.この連接符号化方式では,内部符号・復号に大きな選択の自由度が存在し,比較的少ない復号複雑度の下で,高い正復号率,低い誤復号率を持つことが,外部LT復号の性質より強く望まれている.当初,復号複雑度を押さえる為に,比較的短い符号長のHamming符号を内部符号とし,最適な正復号率を与える最大事後確率復号を内部復号とする連接復号法の提案を行い,計算機模擬により有効性の確認を行った.この結果より,更なる誤り制御特性の改善には,正復号,誤復号だけではなく復号失敗も許容することによる内部復号の誤復号の削減が必須であることを確認した.そこで,BCH符号を内部符号とし,正復号に対する復号語の信頼度を出力とする逐次型限界距離復号を内部復号として用いる連接復号法の提案を行った.計算機模擬の結果,復号失敗の許容により正復号率の劣化を伴うが,比較的長い符号長を持ち,符号化率が1/2程度のBCH符号に対する逐次型限界距離復号の誤復号率が非常に小さくなることを確認した.この内部符号・復号を用いた連接復号法を計算機模擬により評価を行い,内部復号結果のみを用い信頼度を用いない,或は,外部復号にて信頼度情報を利用しない従来型内外部復号を用いた連接復号法よりも,優れた誤り制御特性を持つことを計算機模擬により示した.
|