2011 Fiscal Year Annual Research Report
ワンタイム顔画像認証によるネットサービス利用とプライバシ保護に関する実証的研究
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21760297
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
上繁 義史 長崎大学, 情報メディア基盤センター, 准教授 (00300666)
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Keywords | 認証 / プライバシ保護 |
Research Abstract |
1. 研究の目的:本研究は,オンラインバンキングのようなネットサービス等,遠隔での認証に使用可能な生体認証システムの研究開発を目的としている。この研究では,生体認証に特有な生体情報のプライバシを保護しつつ,ネットワークセキュリティの基盤技術としての生体認証の確立を目指した。 2. 研究成果:要素技術となるワンタイム生体認証のコンセプトの実装モデルについて検討を加えた。主な検討のポイントは(1)ディジタル画像について,いかなる情報をワンタイム変換の対象とするか,(2)ワンタイム変換を実現する写像系をいかに構成するかという2点である。(1)については,JPEG方式における符号化アルゴリズムに注目して検討を進めたが,JPEGの符号語及びDCT係数(すなわち画像への復号前の情報)を変換の対象とすることは困難であり,復号後の画像をベースとするのが適切との結論に至った。(2)については,当初,フラクタル理論における反復関数系を用いた座標変換の生成方法を検討してきたが,座標変換後にテンプレートマッチングを行うのに用いる距離関数を導くことができなかった。数学的には,座標変換の前後の空間に於いて,同相であることが要求要件であると考え,検討を進めたが,要件を満たし,なおかつソフトウェアレベルで実装が容易な距離関数を発見するには至らなかった。 3. 今後の展開:当初実現可能と考えていた変換系を導くに至らず,本事業による支援期間の間に予定した成果に繋げることは出来なかったが,引き続き実装に向けて,ワンタイム性のある生体認証技術の研究を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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