2010 Fiscal Year Annual Research Report
UWBアレイレーダによる人体立体形状のリアルタイムイメージング技術
Project/Area Number |
21760315
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
阪本 卓也 京都大学, 情報学研究科, 助教 (30432412)
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Keywords | UWB / レーダ / イメージング / アレイアンテナ / リアルタイム |
Research Abstract |
当該年度においては、任意の歩行運動を行う人体の運動および形状の推定手法の開発を行った。まず、2次元モデルにおいて目標が任意の平行運動および回転運動により移動しているモデルを想定し、従来手法の拡張を行った。本手法では目標の局所的な形状を楕円で近似するため、楕円の自由度と同数の5アンテナを用いる。昨年度までに開発したアレイアンテナのうち5アンテナを用いて目標の局所的形状、位置および回転角を推定する。5パラメータの最適化において、目標の局所的形状の時間的連続性を用いることで数値的不安定性を回避し、高精度な運動・形状推定を実現した。数値計算および実験を用いて提案法の有効性を明らかにした。 続いて提案法を3次元モデルへ拡張した。この手法では人体形状の局所的な3次元形状を回転楕円体で近似する。回転楕円体の平行移動のみを考慮することで、モデルの自由度および同時に使用するアンテナ数を5に保った。使用アンテナ数を減らすことで測定のリアルタイム性を維持するのみならず、最適化処理における数値的安定性をも実現することに成功した。 以上の手法は目標形状の簡単なモデルによる近似に基づくが、実際の複雑な形状の人体形状にこれらの手法を直接適用することは困難である。そこで、人体の運動に伴うドップラーシフトの情報を提案イメージングシステムへ適用した。本手法では複数の受信信号に時間周波数解析を適用し、歩行中の人体の手足および胴体それぞれの運動によるドップラーシフトを得る。人体の歩行モデルを数値的に作成し、各時刻に対して周波数方向に複数のエコーが得られることを確認した。これらのエコーに対して複数のアンテナにおける位相差を求め、干渉計の原理により到来方向を求めた。数値計算により、手足等が独立かつ複雑に運動するモデルに対しても同手法によりイメージングが可能であることを明らかにした。
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Research Products
(22 results)