2012 Fiscal Year Annual Research Report
ロバスト半正定値計画問題の厳密解法と制御系設計への応用
Project/Area Number |
21760328
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
蛯原 義雄 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80346080)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 半正定値計画問題 / 線形計画問題 / システム解析 / システム設計 / 非負システム |
Research Abstract |
本研究では,半正定値計画(SDP)を核とする数理計画手法(最適化手法)を積極的に利用した制御系の解析・設計手法の確立を目的とした.本年度は,SDPに基づくメモリ型周期時変制御器の設計と,線形非負システムの解析・設計手法の確立に精力的に取り組んだ.前者に関しては,設計する制御器のメモリの構造に関する詳細な検討を行い,l2誘導ノルムを最小化する制御器を設計するためのSDPを導いた.この研究成果に関連して,学術論文3本,国際会議論文2本(採録決定を含む)を発表した. 一方,後者の非負システムの解析・設計に関しては,結合非負システムの安定性とパーシステンス性の解析ならびに移動体のフォーメーション制御への応用に関する研究を行った.昨年度の取り組みにより,非負システムの解析を行う上で基本となるL1誘導ノルムを解析する問題を,SDPよりも計算負荷の小さい線形計画問題(LP)に帰着できることを明らかにした.この結果を基に,本年度は数多くの非負システムが結合された大規模非負システムが漸近安定となるための条件,およびその状態がある一定の正のベクトル(の正数倍)に収束するための条件(パーシステンスとなるための条件)について研究を進めた.とくに非負システム間の結合を特徴づける行列の固有値と,個々の非負システムのL1誘導ノルムとの関係に着目して研究を進め,いくつかの有用な結果を導いた.また,これらの研究成果を移動体のフォーメーション制御に応用し,理論的な研究成果が実問題の解決に寄与できることを実証した.この研究成果に関連して,学術論文1本,国際会議論文4本(採録決定を含む)を発表し,Jeju(Korea)で開催された国際会議 ICCAS 2012 においては Outstanding Paper Award を受賞した.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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