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2010 Fiscal Year Annual Research Report

混和材料を複合的に用いたコンクリートの収縮ひび割れ評価システムの開発

Research Project

Project/Area Number 21760342
Research InstitutionSaitama University

Principal Investigator

浅本 晋吾  埼玉大学, 理工学研究科, 助教 (50436333)

Keywordsフライアッシュ / 高炉スラグ微粉末 / 収縮 / 収縮ひび割れ / 養生温度 / 水分逸散
Research Abstract

研究最終年度である本年度は,養生温度に着目して,高炉スラグ微粉末,フライアッシュを用いたモルタルの収縮,引張クリープ,強度,剛性が収縮ひび割れ抵抗性に与える影響について実験によって総合的に検討した.常温の水中養生の後,各配合のひび割れ発生までの時間を比較すると,フライアッシュを混和したモルタルは,混和材無混入のものと同程度で,スラグ混入させると,ひび割れ発生までの時間は短くなる傾向が見られた.これは,本実験条件では,スラグの混入したモルタルの乾燥収縮が大きくなり,水和の進行も遅いため引張強度も小さく,収縮拘束応力がより早く引張強度に達し,ひび割れたためだと考えられる.フライアッシュを混入した場合も,水和の進行は緩慢になるが,収縮はさほど大きくならず,かつ引張クリープも大きかったため,無混入のものと同等の収縮ひび割れ抵抗性を有したと考えられる.また,高温養生を施すと,混和材をセメントに置換させた場合,引張クリープが小さくなる傾向にあり,無置換のものに比べ,収縮ひび割れ抵抗性が低下する傾向が見られた.特に,フライアッシュを混和させた際,高温養生による空隙の緻密化に伴い,内部拘束によるマイクロクラックが表層部に発生し,引張強度が低下し,収縮ひび割れ抵抗性が低下する可能性が示唆された.
本研究の最終目的である混和材料を単一,もしくは複合的に用いたコンクリートの収縮ひび割れ発生を予測する解析システムの構築までは至らなかったものの,昨年度,本年度の研究で,混和材料を用いた場合,収縮特性,水分逸散特性,引張クリープ特性といった収縮ひび割れ発生予測に重要な現象が若材齢時の温度履歴に非常に敏感であることが分かり,解析システムの構築に向けて有益な知見を得ることができたと言える.特に,混和材混入コンクリートの収縮ひび割れ予測の上で.高温の履歴を受けたときの引張クリープの低下,マイクロクラック発生の可能性は重要なキーワードと考えられ,検討検証を重ね,解析システムに組み込むことが今後の課題と考えている.

  • Research Products

    (4 results)

All 2010

All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 3 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 実環境下におけるコンクリートの収縮,収縮ひび割れ挙動に関する検討2010

    • Author(s)
      浅本晋吾, 大塚歩, 三浦千佳子, 桑原勇太
    • Journal Title

      コンクリート工学論文集

      Volume: Vol.21 Pages: 35-43

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 高炉スラグ微粉末を用いたモルタル供試体の水分逸散と収縮特性に与える養生及び乾燥温度履歴の影響2010

    • Author(s)
      加藤優典, 辻貴大, 浅本晋吾
    • Journal Title

      コンクリート工学年次論文集

      Volume: Vol.32 Pages: 203-208

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 固体表面に吸着する液体特性に依存するセメント硬化体の体積変化2010

    • Author(s)
      浅本晋吾, 宮腰良太, 辻貴大, 松井久仁雄
    • Journal Title

      コンクリート工学年次論文集

      Volume: Vol.32 Pages: 593-598

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 混和材を混合したモルタルの水分逸散と収縮特性に関する研究2010

    • Author(s)
      辻貴大
    • Organizer
      土木学会第65回年次学術講演会
    • Place of Presentation
      北海道大学
    • Year and Date
      2010-09-01

URL: 

Published: 2012-07-19  

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