2009 Fiscal Year Annual Research Report
先端情報技術を活用した生産性管理データ収集、分析システムの構築に関する研究
Project/Area Number |
21760348
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
五艘 隆志 高知工科大学, システム工学群, 講師 (60412441)
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Keywords | 生産性管理データ / 作業歩掛 / ZigBee / 加速度センサー |
Research Abstract |
平成21年度の研究では無線情報技術を用い,労働者の位置と動向をリアルタイムで把握し,労衝者の生産性データを自動的に収集・分析するシステムの構築を行った.労働者の位置情報取得にはGPS電波の届かない室内や地下空間等でも活用できること等を考慮し,ZigBee規格を採用した試作端末と運用ソフトウェアの開発を行った. 労働者の作業状況の把握は加速度データ,労働者の位置,作業時間および労働者属性から総合的に判断することとした.これら4つの情報から,既往研究にて構築した生産性区分(直接的に生産性に寄与する動作を行なっていたか,移動していたか,材料や工具等を運んでいたか,図面や仕様書等を読む作業を行なっていたか,休んでいたか,等の作業状況のカテゴライズ)に分類する判別基準の構築を行い,建設現場における実証実験を行った. 実験では,ZigBeeの通信電波強度調整を行ったところ,労働者に装着した端末(ZED)が最も近くない受信端末(ZR)へ接続し,正しい位置が得られなかった割合が約15%見られた.概ね良好な結果と考えられるが,本来接続するべきではない特定のZRと接続してしまうケースが多かった.これは,特定のZRの設置位置がネットワーク構成上他のZBより上流側に位置していたためと考えられる.この問題は、時系列の位置データ取得のための定期的な接続切断の際,ネットワーク全体の接続を切断するのではなくZEDとZRの間の接続のみ切断することによって解決できる. また,労働者の作業状況判別基準の実用性検証のため,労働者に装着したZigBee発信端末と加速度センサーのデータから自動判別した生産性区分と,調査員が手作業でワークサンプリングを行った結果を照合したところ,判別基準に実用性があることが確認された.平成22年度の研究では引き続き端末・ソフトウェアの改良と建設現場におけるデータ取得実験を行い,これらのシステムの洗練を図る.
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