2009 Fiscal Year Annual Research Report
海洋開発新時代に向けた構造設計援用・流体構造連成シミュレータの開発
Project/Area Number |
21760361
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
浅井 光輝 Kyushu University, 工学研究院, 准教授 (90411230)
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Keywords | 粒子型解法 / 流体構造連成解析 / 高速化構造動的解析 / 沿岸部の流域シミュレーション / 非圧縮流体用SPH法 |
Research Abstract |
沿岸地域の社会インフラを安全・安心に開発あるいは管理していくために,水害を念頭においた新規の流体・構造連成シミュレータを開発することを目標にした研究である. 水害時には砕波,飛沫などに伴い自由表面が激しく変動することが予想されるため,流体解析としては粒子型解法(SPH法)を選択し,構造解析には非線形解析の実績がある有限要素法(FEM)を用いたハイブリット型の連成シミュレーション技術の開発を進めた.以下に2009年度に実施した研究内容を整理する. 1. 非圧縮流れにおいて,圧力に対して陽的,陰的に処理する2種類のSPH法の性能を評価し,高速化には陽的解法,信頼性には陰的解法を選択することが妥当であることを確認した. 2. 3Dの広範囲の流域シミュレーションを実施するために,オープンソースSPHソフトであるSPHysicsを用いた一連のシステムを開発した.特に,数値地図から粒子型解法用の解析モデルを半自動化で作成することに成功した. 3. 圧力を陰的に処理するSPH法に対して独自に開発を進め,2D解析用のオリジナルツールを整備した.圧力項の安定化にはポアソン方程式のソース項に高次項を導入することが良いことを確認した. 4. 安定化した圧力値を用いた内製SPH法ツールとFEMを融合させた流体・構造連成解析を開発した.まだ,一方向連成の時差式解法ではあるが,流体力を受ける構造振動解析が実施できることを確認した. 2010年度には双方向の連成解析法へと発展させたうえで,3D解析ツールへと拡張を行なう予定である.また,実用化に向けた高速化を行なうことを検討している.
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Research Products
(7 results)