2009 Fiscal Year Annual Research Report
液体の粘度の違いがコンクリートの疲労強度に及ぼす影響に関する研究
Project/Area Number |
21760362
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
角掛 久雄 Osaka City University, 大学院・工学研究科, 助教 (90326249)
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Keywords | 疲労試験 / 疲労寿命 / 液体圧力 / ひび割れ / コンクリート |
Research Abstract |
今後の産業設備をはじめとする様々なコンクリートの維持管理のため,潤滑油などの水と粘性の異なる液体の浸透がコンクリートの力学特性にどのように及ぼすのかを明確にする必要がある.そこで,コンクリート構造基礎において確認されているひび割れの開閉に着目し,ひび割れの開閉に伴って,粘性の異なる液体の浸透がコンクリートにどの様な影響を及ぼすのかを確認する.昨年度までの実験において載荷速度による疲労破壊への影響が考えられたことから,3パターンの載荷速度を実験変数に鉄筋コンクリート梁による曲げせん断疲労試験を行った.その結果,液体の粘性が小さなものはひび割れ進展過程への影響が発生する傾向にあることを示した.疲労寿命に関しては載荷速度が遅い方が,液体の種類に関わらず小さくなる傾向を示し,疲労強度と載荷速度の相関性を明らかにした. また,ひび割れの開閉に伴うひび割れ内の液体の圧力の影響を計測することで,ひび割れ内の液体による損傷メカニズムの解明の基礎資料を得るため,単純引張疲労載荷による実験を行った.その結果,液体の有無によりひび割れの開閉時に圧力が作用し,変形性状への影響があることを明らかにした. 上記内容は2010年度発表予定.
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