2009 Fiscal Year Annual Research Report
中山間地域におけるITSのための安価な埋設型車両検出センサー
Project/Area Number |
21760408
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
永原 三博 高知工科大学, 地域連携機構, 助手 (80461383)
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Keywords | ITS / 車両検出 |
Research Abstract |
本研究では、地方部における高度道路交通システム(ITS)の普及促進に資する新しい埋設型車両検出センサー(以下埋設型センサー)を開発することを目的とする。埋設型センサーは、既存の車両センサーと比べて安価で、設置工事が簡単、電源線、信号線の配線が不要であり、全体的なコスト面で利点がある。本研究助成期間中に埋設型センサーの試作機を製作し、実道実験によって有効性を検証する。 平成21年度は、校内実験と車両検出部、通信部の試作機製作を行い、実道実験に向けた課題を整理した。 ・ 振動電圧変換回路検討 振動に反応して圧電素子から出力される電圧を検出するための回路を検討した。 ・ 地磁気センサーによる車両の検出実験 学内通路にて車両通過時の出力電圧を観測した。結果を元に抵抗乗数等を決定し、試作基板の回路を作成した。 ・無線通信規格の選定 400MHz帯通信機にて電界強度測定、伝搬距離測定を行った。今後さらに2.4GHz帯の無線通信器による実験を以て本センサーの通信規格を決定する。 実道における実験方法について、これまで1.5車線的道路整備における中山間道路走行支援システムや道路表示板の検討を通じて協力関係にある高知県土木部道路課を交えて協議した。平成22年10月以降、県道385号沿線の狭隘な区間に埋設型センサーを設置して既存赤外線センサーとの検出精度比較を行う予定である。 中山間道路走行支援システムを整備するにあたり、車両検出センサーの簡単な施工・調整方法の確立、長期的な精度の担保とメンテナンス回数低減、といったことを道路管理者から強く要望されている。これらの問題を解決するため、可能な限り早く埋設型センサーの実用化を目指したい。
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