地区交通安全対策実施路線の維持管理に関する基礎的研究

2009 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 21760409
• Research Institution: Kure National College of Technology
• Principal Investigator: 山岡 俊一 Kure National College of Technology, 環境都市工学分野, 准教授 (70343738)
• Keywords: 地区交通計画 / 交通安全 / 維持管理 / コミュニティ道路 / 住民 / 現地調査 / アンケート調査

Research Abstract

本研究は地区交通安全対策を実施した路線における維持管理方法を検討することを目的としている。したがって、「i)維持管理の内容(どこまですべきか)」、「ii)住民の協力を視野に入れた維持管理体制の可能性」について検討する必要がある。本研究では上記のi)とii)を検討するために、「約10年～30年経過した整備路線の各種整備効果の現状把握」、「整備路線沿道住民の視点に立った維持管理の価値を評価」、「整備路線沿道住民の維持管理に対する意識(必要性、参加意識、可能性等)と影響要因」、「整備路線を分類し、維持管理の必要性とレベルの判定」について明らかにする。
平成21年度は、名古屋市内の堀田地区、御器所地区、上名古屋地区のロードピア構想地区、およびコミュニティ・ソーン形成事業実施地区の吹上地区においてコミュニティ道路を走行する自動車の速度調査、各地区の沿道住民を対像としたコミュニティ道路の維持管理に関するアンケート調査を実施した。
以上の調査より、以下の知見が得られた。
(1) 4地区とも自動車の平均走行速度は制限速度である30km/hを超過せず、一定の供用期間が経過してもおおむね整備効果が保たれていることがわかった。
(2) コミュニティ道路における植栽枡の維持管理、自宅前の清掃、自宅前の道路の点検については、住民から協力が得られる可能性を確認できた。
平成22年度は、必要に応じて追加調査を実施し、さらにデータの分析を進める。