2009 Fiscal Year Annual Research Report
学校教室における児童の健康・快適性に配慮したシーリングファン利用空調の設計
Project/Area Number |
21760449
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
桃井 良尚 Osaka University, 工学研究科, 助教 (40506870)
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Keywords | シーリングファン / エアコン / 学校教室 / 快適性 / 省エネルギー性 / ドラフト / 上下温度差 / アンケート |
Research Abstract |
1. エアコン暖房運転時におけるシーリングファンの温熱環境改善効果の把握 実際に使用されている大学教室にシーリングファン4台を設置し,鉛直温度測定(室内60点)と居住域水平温度分布測定(室内17点),及び居住域風速測定(室内13点)を行い,シーリングファンの回転数及びエアコンの設定温度が教室内の温度分布及び温熱環境に及ぼす影響について把握を行った。シーリングファンは気流冷却効果を目的に主に夏季に使用されるものであり,冬季に室内気流の撹拌による上下温度分布の解消効果を詳細に検証した測定例はなく,非常に意義のある測定データが得られた。 2. エアコン暖房運転とシーリングファンを併用して稼動させた時の在室者アンケート調査 シーリングファンを設置した教室において,普段教室を利用する学生を対象に,音環境,光環境,温冷感,気になる点について,アンケート調査を行った結果,温熱環境の改善に効果があることがわかった。また,様々な環境要素の中で,目障りなどの視覚的影響が気になりやすいという実用上重要な結果が得られた。1及び2の研究成果は,2010年3月の空気調和・衛生工学会近畿支部で発表予定である。また,同6月の日本建築学会近畿支部や同9月の日本建築学会大会で発表予定である。 3. エアコンとシーリングファン併用空調時における被験者による温熱環境評価 シーリングファンを設置した教室において,詳細な温度・風速測定と同時に被験者による温熱環境評価を行い,シーリングファン稼動時の周辺環境と温冷感・気流感の関係を明らかにした。今後,2010年9月の空気調和・衛生工学会大会や国際会議にて発表を行う予定である。 4. エアコン吹き出し口における温湿度・風量測定 CFD解析に必要なエアコンの境界条件として,エアコン吹き出し温湿度及び風量を,それぞれ温湿度計及び風量測定器により簡易測定した。今後,シーリングファンの最適設計,最適設置位置などを検討するにあたり,室内気流予測を行うために必要不可欠なエアコン気流の基礎データが得られた。
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Research Products
(1 results)