2010 Fiscal Year Annual Research Report
2種類の標準重量衝撃源の対応性および歩行などの実衝撃と衝撃源の関係性に関する検討
Project/Area Number |
21760457
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Research Institution | Building Research Institute |
Principal Investigator |
平光 厚雄 独立行政法人建築研究所, 環境研究グループ, 主任研究員 (30414965)
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Keywords | 床衝撃音 / 標準重量衝撃源 |
Research Abstract |
現在、集合住宅におけるクレーム、トラブル等の諸問題の事例をみると、遮音性能に関連する事項が多くみられ、その中でも、特に重量床衝撃音に関する内容が大半となっている。このため、床衝撃音対策に関する多くの検討がなされている。また、床衝撃音の測定評価方法に関する諸問題も多くみられ、これらの検討は急務の課題となっている。JIS A 1418-2に規定されている標準重量衝撃源は2種類が制定されている。この内、ゴムボール衝撃源は、従来から使用されてきたタイヤ衝撃源に加え、2000年に新たに規定された衝撃源であるが、普及されているとは言い難い。これは、測定条件など明確でない点や従来のタイヤ衝撃源での測定結果との対応性が取れていなため、測定結果の評価が困難であるためである。ゴムボール衝撃源は、衝撃力特性が実際問題となる歩行時の衝撃特性との対応性が高いといわれており、ゴムボール衝撃に対応した床材の開発が実施されれば、床衝撃音の音環境性能が向上できると考えられる。よって、ゴムボール衝撃源の普及の障害となっている、タイヤ衝撃源との対応性の検討は急務な課題といえる。これら2種類の標準重量衝撃源の対応性については、衝撃源のインピーダンズの値と床のインピーダンスの値の関係によるものと考えられる。 本研究での検討内容は、標準重量衝撃源の衝撃時の衝撃特性、構造の異なった試験床を対象とした重量床衝撃音およびの測定等を実施した。これら測定結果から、2つの標準重量衝撃源の対応性に関する検討を実施することを目的としている。その結果、衝撃源の落下高さの対数と衝撃力暴露レベルは、いずれの衝撃源についても高い線形性をもっていることがわかった。床衝撃音でみると、ゴムボール衝撃源の場合は、落下高さが140、150cmの場合は線形ではなかった。また、標準重量衝撃源の衝撃時の動的ばね定数を落下高さ別に明らかにした。
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Research Products
(1 results)