2010 Fiscal Year Annual Research Report
3D-CADによる熱環境及びCO2排出に関わる環境情報を用いた都市計画手法の提案
Project/Area Number |
21760466
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 理人 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 産学官連携研究員 (50515137)
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Keywords | ヒートアイランド / 都市緑化 / 低炭素社会 / 3D CAD / 都市熱環境 / 都市エネルギー消費 / 3D GIS |
Research Abstract |
平成22年度は,茨城県土浦市の既成市街地を対象に,熱環境緩和及びエネルギー消費量・CO_2排出量抑制に向けた大気への顕熱負荷や屋外空間の快適性評価、用途別エネルギー消費量の分析を行った。また東京都心部に位置する総合設計制度を利用した街区を対象として,効果的な緑化による熱環境対策手法の提示を行った。また,多様な都市環境情報を可視化できる手法の開発を行った。 まず熱環境緩和及びエネルギー消費量・CO_2排出量の分析結果から,密集市街地内では,街区計画段階で建物配置を工夫し,太陽光発電や太陽熱給湯設備の設置に有効な屋上面を創り出す工夫や,建物熱負荷の抑制と屋外空間の快適性向上の双方に寄与する建築外部空間の緑化等が重要となることを明らかにした。また建築スケールでは,特に日中在室者の多い建物に関しては,建物熱負荷を抑制する対策とともに,午前中や夕方等に快適な屋外空間を創り出すことで,空調時間を短縮する対策も有効であることを示した。 またヒートアイランド現象の主要因の一つである大気への顕熱負荷と,屋外空間の熱放射環境の改善の双方を効果的に行うために,適正に緑を配置する手法の一つとして,日積算受熱日射量分布を参考として緑化を行う手法を提示した。 そして上記で示したような熱環境緩和やエネルギー消費量・CO_2排出量の抑制に有効な情報や,景観や歴史等のまちづくりの際に参考となる情報を,計画段階における議論や,市民等にヴィジュアルに提示することを目的として,街区スケールから生活空間スケール迄の時空間情報を整備した結果を3D GIS上に取り込み,情報の切替が容易で,多様な都市環境情報を可視化できる手法を開発した。
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Research Products
(8 results)