2010 Fiscal Year Annual Research Report
コミュニティネットワークを通した都市貧困層の自立型改善に関する計画法方論的研究
Project/Area Number |
21760487
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
秋谷 公博 東洋大学, 国際地域学部, 助教 (60511459)
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Keywords | コミュニティネットワーク / 都市貧困層 / 自立型改善 / コミュニティ開発 / 住民組織 / 開発のプロセス |
Research Abstract |
平成22年度は、平成21年度の調査を継続して行い、タイのアユタヤ、コンケン、バンコク、チェンマイにおいて、都市貧困層が居住するコミュニティにおいて、1)都市貧困層が居住するコミュニティ住民の属性などの基礎的事項及び自立型開発の事例収集、2)ネットワークの組織形成過程に関するデータの収集、3)ネットワークの基礎的事項及び活動の事例収集、4)コミュニティ開発のプロセスに関するデータの収集、5)ネットワークを支援する様々な外部アクターによって構成されるガバナンスに関する情報の収集、6)タイ政府による都市貧困層に対する政策及びその取り組みに関する資料の収集を行った。 平成22年度の調査・研究の成果として、第一に、ネットワークの形成過程に於いてテーマ性・地縁性・及び協同性が重要な要素と考えられること、第二に、ネットワークの形成過程に於いて、外部の支援も重要な役割を果たしていること、第三に、各ネットワークが協同性を基に取り組むことで、各ネットワーク及び各コミュニティの活動の強化に繋がるものと考えられること、第四に、各コミュニティの開発の事例をもとに開発のプロセスを分析した結果、開発のプロセスは多様な展開が見られること、第五に、個別コミュニティがネットワークに参加する要因として、外部からの働きかけ(地縁性)がその要因の一つと考えられること、などが明らかとなった。この成果の一端をまとめ、第21回国際開発学会において発表している(秋谷公博(2010)「コミュニティネットワークを通したコミュニティの自立型開発に関する研究」、『第21回国際開発学会全国大会報告論文集』、pp,217-220.)。平成23年度では、上記の調査をさらに継続・発展させていく予定である。
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