2011 Fiscal Year Annual Research Report
日本の建設産業関係資料及び複合的組織体制についての研究
Project/Area Number |
21760498
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤尾 直史 東京大学, 総合研究博物館, 助教 (70334290)
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Keywords | 日本 / 建築 / 土木 / 建設 / 産業 / 資料 / 組織 / 体制 |
Research Abstract |
3年計画の3年目で、当初の目的・計画のテーマごとに、新規開拓、撮影複写、成果発表そのほかを進めてきた。どこでどのようにデザイン資源として使っても、そもそもどういうものか自明・既出なものもあれば、明らかでないものもある。デザインの機能はどうあれ、デザインそのものは相対的なものであって、どう使われていたかは、個々の状況でどう使うかによって明らかとなるわけではない。歴史的なものをデザイン資源として使うことと、ものの歴史を明らかにすることとはそもそも異なったことである。あるものとあるものがどのような関係であったかは、個々の状況でどう関係付けるかによって明らかとなるわけではない。各論から総論へということを強調してきたのは、総論・モデル・システムデザインのデザインのためではなく、そもそも明らかになるかどうかすら明らかでなかった新規的・実証的な各論を前提としてきたからである。あるものがどのような方法でつくられたかは、個々の状況でどのような方法でつくるかによって明らかとなるわけではない。建築は一般に複数の素材からなっていることから、素材ごとの分業が行われてきた。この点は知られてきたが、さらにそれぞれの素材についてどのような分業が行われていたかを明らかにしてきた。日本においては近世初頭に到達点とともに転換点を迎える。巨大な建設が国家的に行われ、その後財政的に行われにくくなっていくが、その後も行われていったのは自然環境へ直接晒されることから恒常的な建設修復が不可欠なことによっている。大きくは住宅・寺社へ分けられ幕府関係のものは一連のものとして建設修復が行われてきたことから、それらがどのように行われていたかを明らかにしてきた。複写できなくなってしまったものは関係者への対応、そのほか投稿済み・発表予定のものは次年度以降へ向けて準備を進めている。
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