2010 Fiscal Year Annual Research Report
セラミックスナノ粒子の自己集積化による機能性ナノ結晶バルク構造体の創製
Project/Area Number |
21760533
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
佐藤 和好 群馬大学, 大学院・工学研究科, 助教 (40437299)
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Keywords | セラミックス / ナノ結晶 / 自己組織化 / エネルギー / 環境 |
Research Abstract |
機能性ナノ結晶バルク構造体の作製には、単分散性に優れたセラミックスナノ粒子の合成が大前提である。そこで、まず、無機錯体水溶液の合成とその水熱処理によるセラミックスナノ粒子の合成を試み、本手法により、ZrO_2、TiO_2、SnO_2、CeO_2、Nb_2O_5等様々な単分散セラミックスナノ粒子の合成に成功した。また、材料の機能はその結晶構造や結晶面さらには欠陥構造に強く依存するため、これらの精密な制御は高機能バルク結晶を作製する上で不可欠な技術であると考え、処理条件の制御によるこれらの制御を試みた。その結果、処理温度、処理時間および金属イオンや表面修飾剤の濃度等の制御によりこれらが実現可能であることを見出し、例えば、N(CH_3)_4^+を用いた表面修飾の有無による単斜晶および正方晶ジルコニアナノ結晶の選択成長に世界で初めて成功した(K.Sato et al., J. Am. Chem. Soc., 132, 2010 2538-2539)他、酸化スズナノキューブおよび酸化チタンナノリボンの合成等、粒子の形状制御にも成功するとともに、溶媒の選択によって、結晶の欠陥濃度をも任意に制御することに成功した。また、これら水中完全分散セラミックスのナノ結晶から乾燥速度の制御により、ファイバー状バルク成形体の作製に成功した。さらに、この成形体は、ナノ結晶から構成されるため、500℃程度の極低温で焼結が可能であり、透明な多結晶ファイバーの作製が可能になった。
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