2010 Fiscal Year Annual Research Report
効率的バイオエタノール生産を目指した代謝能および糖輸送能の複合的改変技術の開発
Project/Area Number |
21760639
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
谷野 孝徳 群馬大学, 大学院・工学研究科, 助教 (50467669)
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Keywords | 再生可能円ルギー / 二酸化炭素排出消減 / バイオマス / 発酵 / 微生物 / バイオエタノール / トランスポーター |
Research Abstract |
酵母内への糖の取り込みを司るトランスポーターの過剰発現によるエタノール発酵性能の向上の実証ならびに評価を実施した。トテンスポーターとしてSaccharomyces cerevisiae由来Hexose transporter 2種(HXT1ならびにHXT7)、Candida intermedia由来glucose/xylose facilitator 1(GXF1)、glucose/xylose-H+ symporter (GXS1)の計4種のトランスポーターをそれぞれ、前年度に創製したキシロースイソメラーゼ経路によるキシロースからのエタノール発酵能を有する酵母ヘシングルコピーゲノム組み込みにより導入した。それぞれのトランスポーターを導入した酵母全てにおいてグルコース消費速度の向上が確認され、GXF1を導入した酵母ではグルコース消費速度は2倍以上の向上が確認された。キシロース消費速度についてもGXS1を除く全てのトランスポーターでキシロース消費速度、特に低濃度域での消費速度が向上しグルコースの場合と同様にGXF1の導入が最も効果が大きく、キシロースの完全消費に必要な時間が1/3に短縮された。またそれぞれの場合においてエタノールの対糖収率の大きな変化は確認されず、安定性が高く簡便であり産業利用に適したゲノム上へのシングルコピー組み込みによる過剰発現によりトランスポーター機能を強化し、エタノール生産性の向上できることが実証された。エタノール発酵生産に必要となる時間が短縮されることで、実プロセスにおいては発酵一回あたりの発酵プラントの運転時間の短縮によるプラントあたりのエタノール生産性の向上、ならびに単位エタノールの生産に必要なエネルギー消費の抑制が可能となるとが見込まれる。
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Research Products
(3 results)