2009 Fiscal Year Annual Research Report
2色発光を持つ高速感圧センサと同時分光計測による非定常面計測法の研究開発
Project/Area Number |
21760660
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
坂上 博隆 Japan Aerospace Exploration Agency, 研究開発本部流体グループ, 研究員 (90373448)
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Keywords | 感圧塗料 / 非定常計測 / 同時計測 / 分光 / リファレンス |
Research Abstract |
感圧塗料を用いた面計測法は強度法、寿命法が存在する。強度法では発光量をかせぐことができるが、計測上、リファレンス画像が必要となる。それに対し寿命法はリアルタイムにリファレンスを計測できる利点があるが、限られた時間で発光量をかせぐことができない。そのため定常流での適用に実績があるが、非定常流における計測、特に時系列で試験体が変形、変動、移動する計測は不可能である。本研究は従来法の利点を融合し、このような非定常面計測においてリアルタイムでリファレンスを取得する非定常感圧塗料計測システムを研究開発する。 平成21年度は、発光寿命の代わりに異なる波長でリファレンスとシグナルの発光を持っ2色発光を有する非定常感圧塗料を研究開発した。これはリファレンス発光波長が~520nm、シグナル発光波長が~620mmを有する。これまでの非定常感圧塗料の研究から、発光色素を適用する基盤としてTLC (thin-layer chromatography)プレートを用いた。ステップ状の圧力変化に対し3msの応答性を有することが示されたが、これは現有する装置の限界によるものと考えられる。衝撃波管を用いることによりマイクロ秒オーダーの応答性を評価できるが、これについては次年度に行う必要がある。 非定常感圧塗料のリファレンス、シグナル発光波長に相当する干渉フィルターを通してそれぞれの画像を同時計測するシステムの開発を行った。ステレオアダプターの前面にそれぞれのフィルターを取り付けることで一台の高速カメラで計測するシステムを開発した。一台によりシステムがシンプルになるという利点を持つが、ステレオアダプターによる視差を計測後に補正する必要があるのが課題として残る。これについては次年度に改善する。
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