2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21760668
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
田中 智行 Hiroshima University, 大学院・工学研究科, 助教 (20452609)
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Keywords | 船体構造 / 最終強度 / 非線形素法 / 構造解析 / 崩壊解析 |
Research Abstract |
今年度は,主に船体構造の崩壊解析における構造部材,大規模構造での変形局所化の基礎的検討およびデータ収集を行った.また,新しいISUM要素開発のための構造部材のモデル化について検討を行った. 船体構造部材の一部および二重底の大規模構造を有限要素(シェル要素)によりモデル化し,汎用非線形有限要素法解析ソフトを用いて解析を実施した.船体構造部材,構造全体がどのような変形をして,その変形がどのように構造全体に影響を及ぼすかを平均ひずみ-平均応力線図などから考察した.板厚,モデル形状,要素分割を変化させたパラメトリックスタディを実施した.これらの結果を過去に行われた研究と比較して,解析の妥当性を検討した. 非線形有限要素法解析のパラメトリックスタディにより得られた知見をもとに,船体構造部材の変形の局所化をメッシュフリー法などの新しい数値解析法を用いて行うことが可能か検討した.その一つとして,有限要素法のアイソパラメトリック要素のアイディアを用いたアイソパラメトリックISUM要素の開発を行い,簡単な精度検証を実施した.アイソパラメトリックISUM要素を用いることで,台形板などの矩形板以外の形状の板構造に対しても精度良く解析が実施可能なことを示すことができた.この要素のみでは変形の局所化を表現することは困難であるため,今後,新しい要素の開発を実施する. 本年度の研究実施計画に掲げた研究目標はおおむね達成できたと思われる.今後は,局所変形が表現可能な高精度ISUM要素の開発を目指す.
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