2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21760671
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
金野 祥久 Kogakuin University, 工学部, 准教授 (60322070)
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Keywords | 氷海船舶 / 小氷片密集水路 / 物理ベースモデリング / 抵抗 |
Research Abstract |
本研究は船舶が小氷片密集水路を航行するときの抵抗を数値解析によって評価する手法を開発することを目的とする.研究代表者が開発してきた,船体周りの氷片運動の解析手法を進展させるための課題として,計算規模の拡大への対処,解析条件の確立,consolidated layerモデルの実装が挙げられる.これらの課題を克服することにより,船舶の小氷片密集水路航行時の抵抗を数値解析により評価可能にすることを目標とする.1.マルチコア並列計算技術を応用することにより,数10万個の氷片がある水路での解析を可能とする.2.適正な解析条件の系統的探求.3.剛体-ばねモデルの応用によるconsolidated layerのモデル化. 平成21年度は計算規模の拡大,解析条件のパラメタサーベイ,consolidated layerモデルの導入,抵抗評価の文献調査に取り組んだ.計算規模の拡大では,マルチコア並列計算技術の応用により13万個程度の氷片を配した解析を可能とし,また解析時間の短縮に成功した.パラメタサーベイでは,特に流体力の影響が大きいこと,摩擦係数の影響があまり見られないことなどを見いだしたほか,適切な氷片配置方法を提案した.また抵抗評価の文献調査から,Finnish-Swedish Ice Class Rulesに示された抵抗評価式の利用によって解析結果を検証することとした.なおconsolidated layerモデルの導入にも取り組んだが,まだモデルの確立に至っておらず今後の課題として残された.
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Research Products
(3 results)