2009 Fiscal Year Annual Research Report
溶融塩を反応媒体として用いた希土類金属分離・回収用新材料の創出
Project/Area Number |
21760683
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小西 宏和 Osaka University, 工学研究科, 助教 (60379120)
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Keywords | 溶融塩 / 希土類金属 / リサイクル / 電気化学 / 分離 |
Research Abstract |
本研究では、希土類金属の分離・回収用の希土類金属吸収・放出材料の創出を目指し、比較的データの豊富な450℃の溶融LiCl-KCl中における基礎研究に取り組み、希土類金属La、Ceと基板金属Niとの合金の形成電位と成長速度から、La、Ceの分離・回収に適した電解条件を検討した結果、以下の成果を得た。 ・Ni電極を用いた定電位電解を行い、密着性の良い緻密なLaNi_2およびCeNi_2合金を作成することができた。また、450℃での合金の成長速度は、LaNi_2が2.89μm h^<-1>およびCeNi_2が23.1μm h^<-1>であることが明らかになった。一方、一度作成した緻密なLaNi_2合金を、0.58V(vs.Li^+/Li)ではLaNi_3、0.68VではLa_2Ni_7、1.00VではLaNi_5、1.80VではNiへ、同様に一度作成した緻密なCeNi_2合金を、0.65VではCeNi_3、0.80VではCe_2Ni_7、1.40VではCeNi_5、2.00VではNiへ、相変化させることができた。 ・La、Ceの分離・回収に適した電解条件を検討するために、450℃の溶融LiCl-KCl中LaとCeイオンを0.50mol%添加した系においてNi板を用いて0.51~0.53V(vs.Li^+/Li)で電解を行った結果、いずれの条件でもCeNi_2のみが形成され、Laは合金内部にほとんど確認されなかった。このことから、La、Ceイオンの混在する塩化物溶融塩中からCeのみを選択的に回収できることが明らかになり、希土類金属の相互分離の可能性も示された。
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Research Products
(5 results)