2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21760703
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Research Institution | Central Research Institute of Electric Power Industry |
Principal Investigator |
日渡 良爾 Central Research Institute of Electric Power Industry, 原子力技術研究所, 主任研究員 (40371348)
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Keywords | プラズマ・核融合 / トリチウム / プラズマ輸送物理 / ブランケット / プラント起動法 |
Research Abstract |
核融合原型炉Demo-CRESTにおける初期装荷トリチウム無し核融合炉起動法を構築するために、1.炉心プラズマ、2.ブランケット、3.トリチウム燃料系における検討を実施した。それぞれの項目に関する成果を以下に記す。 1. 炉心プラズマ 炉心プラズマに関しては、核融合原型炉Dem-CRESTに対して、簡易輸送モデルを用いて、燃料のトリチウム(T)と重水素(D)の割合が(0%:100%)から(50%:50%)まで、すなわちDDプラズマからDTプラズマに至るまでの炉心プラズマ運転シナリオを構築した。さらに、炉心プラズマ平衡解析、安定性解析、電流駆動解析を行うことで、運転シナリオの詳細化も行い、必要となる炉心プラズマ性能ならびに電流駆動パワー等の定量化を行った。それら結果をもとに、ダイバータプラズマ運転条件を2ポイント簡易モデルにより解析した結果、ITERの運転条件とほぼ同等な条件からプラズマ運転を開始することが可能なことがわかった。 2. ブランケット 原型炉に対するブランケット解析を実施し、水冷却固体増殖材に関するトリチウム増倍率(TBR)を核融合出力0.5GW~2.0GW毎に評価するとともに、水冷却液体金属増殖材に関する課題を抽出し、TBR最大化を目指す際のブランケット基礎データを構築した。 3. トリチウム燃料系 核融合プラント内のトリチウム輸送に関するモデル構築に向けて学会や学術論文から情報収集を実施した。トリチウムシステムの開発現状ならびに、トリチウムのブランケット材料との相互作用、真空容器中のトリチウム留置量解析に関する解析モデルの現状を調査し、モデル化の基礎情報を入手した。さらに、核融合原型炉Demo-CRESTにおける初期装荷無し核融合炉起動に必要な初期解析を実施し、起動期間に300日程度必要であることがわかった。
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Research Products
(2 results)