2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21770026
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
新垣 誠司 九州大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (10452963)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 群集生態 / メソコズム実験 / 個体間相互作用 / 帰無モデル解析 / 潮間帯魚類 / 群集形成 / タイドプール / ランダム |
Research Abstract |
メソコズム実験と群集動態調査を実施した成果として、環境選択性と個体間相互作用に関する論文を国際誌に発表したほか、英国生態学会で、実験と帰無モデルの併用による個体間相互作用とニッチ構造の解析に関する発表をおこなった。また、群集動態調査をもとに、タイドプール魚類群集の種多様性と緯度勾配に関する論文をまとめた(投稿準備中)。実験および調査の詳細を以下に記す。 1、メソコズム実験 九州西海岸のタイドプールに優占するハゼ科3種を対象とし、6月から10月に実験をおこなった。均一環境下および複数環境下(底質変化)において単独個体、単一種、二種混合、三種混合での空間利用パターンを調べた(一回8日間、昼夜連続観察、複数個体各1回・単独個体12-15回の反復試行)。その結果、単一環境下のアゴハゼとドロメ各同種群において、単独時の行動をもとにしたランダムなパターンと異なる顕著な集合を示すことがわかった。さらに、複数種群では利用するタイドプールの数を増やし、他種との空間重複を減らす傾向があることがわかった。複数環境下では、3種とも個体ベースで砂利のある環境を好み、複数個体下では相手次第で相互に影響を受け、空きスペースがあるにも関わらず、砂利のない環境を利用するといった影響が出ることがわかった。これらの結果は、空間利用の際に、種内/種間相互作用の影響があることを示している。また、直接的な強い排他行動は見られなかったが、種の組合せによって成長に正負の影響が見られた。 2、群集動態調査 沖縄本島(6月:楚洲、慶佐次、備瀬)および熊本県天草西海岸(通年:富岡)で、群集調査を実施した。各地で30から90個のタイドプールを選定し、プール内の魚類を採集または目視観察し、出現種、個体数、サイズを記録した。昨年度までの結果と合わせて、多様性の緯度勾配が底質環境によって異なることなどを明らかにした(投稿準備中)。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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