2009 Fiscal Year Annual Research Report
強光ストレス応答性SRタンパク質による協調的な選択的スプライシング制御機構の解明
Project/Area Number |
21770055
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
吉村 和也 Chubu University, 応用生物学部, 講師 (90379561)
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Keywords | 環境応答 / 選択的スプライシング / 植物 / SRタンパク質 / 環境ストレス |
Research Abstract |
植物では多くの環境ストレス応答/防御関連遺伝子が選択的スプライシングにより複数の転写産物を生成しているため、植物は環境ストレスに対抗する手段の一つとして選択的スプライシング機構を独自に発達させていると考えられる。これまでにシロイヌナズナにおいて、スプライシング制御因子として主要な働きを担うセリン/アルギニンリッチタンパク質(SRタンパク質)の中で、強光ストレス応答性を示すatSR45aおよびatSR30が、環境ストレス応答/防御のみならず、植物の生育の本質を担う重要な遺伝子群の選択的スプライシング制御に協調的に機能している可能性が示唆された。 そこで本研究では、atSR45aおよびatSR30に注目し、それらの生理的重要性を明らかにするために、遺伝子破壊株(KO-sr45a)を用いたタイリングアレイ解析により、強光ストレス(800μmol/m^2/s)下でatSR45aによりスプライシング効率を制御される遺伝子の同定を試みた。 その結果、KO-sr45a株では134箇所のゲノム領域の発現量が野性株と比較して有意に変化していた。半定量的RT-PCRによるそれらゲノム領域に位置する遺伝子の発現解析の結果から、atSR45aによりスプライシング効率もしくは転写レベルが制御される遺伝子の存在を確認した。これらの結果から、強光ストレス下においてatSR45aは、選択的スプライシング制御を介して様々な遺伝子の発現制御に機能していることが示唆された。
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Research Products
(6 results)