2009 Fiscal Year Annual Research Report
機能性RNA、ステロイドホルモンRNAアクティベーターを抑制する因子の構造解析
Project/Area Number |
21770120
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
三島 正規 Tokyo Metropolitan University, 理工学研究科, 准教授 (70346310)
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Keywords | 立体構造解析 / 生体分子 / 蛋白質 / 発現制御 / NMR |
Research Abstract |
転写を抑制する補因子SHARP (SMRT/HDAC associated repressor protein)は、C末端にあるSPOCドメインにおいてSMRT (silencing mediator of retinoic and thyroid hormone receptors: HDACと直接結合する補抑制因子)と直接結合してHDAC (histone deacetylase)をリクルートし、転写を抑制する。またSHARPはRRMドメインによってmRNA様nc(ノンコーディング)RNAであるSRA (steroid hormone RNA activator)に直接結合して、SRAの転写活性化を抑制すると考えられている。 本研究ではSHARPによる転写抑制の分子レベルでの機構を考察するため、SPOCドメインとSMRT複合体の立体構造解析、RRMドメインの立体構造解析とSRAとの相互作用解析を行った。 I. SPOCドメインとSMRTのC末端ペプチド複合体の構造解析 大腸菌の大量発現系により調製したSHARPのSPOCドメインと化学合成によるSMRTペプチドを用いて多次元NMR法により構造情報の解析を行い、立体構造計算を行った。すべてのNMRデータの解析までは完了していないため、現在までに低分解能でのSPOCドメインSMRTペプチド複合体の立体構造を得た。 さらにSMRTペプチドも多次元NMRにより信頼性の高い解析を行うことを目的に、大腸菌の発現系を用いて安定同位体を取り込ませ、多次元NMR解析に供するペプチドの調製を試みた。実際、収量は少ないものの、リン酸化された同位体ラベルSMRTペプチドを得て、NMRによりSPOCドメインと結合することを確認した。 II. SHARPのRRM1-3ドメインの構造解析とSTR7との相互作用の解析 RRMドメインの発現系をデザインし構築を試みた。
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Research Products
(3 results)