2009 Fiscal Year Annual Research Report
RNA修飾酵素の基質認識機構の統一的パラダイムの構築
Project/Area Number |
21770145
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
平田 章 Ehime University, 理工学研究科, 助教 (60527381)
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Keywords | RNA修飾酵素 / 基質認識機構 / 古細菌 |
Research Abstract |
本研究は、RNAメチル化酵素であるTrmJ(Xm32)のRNA認識及び触媒反応機構を、生化学、構造生物学、遺伝学的手法を駆使して多角的に検討することを目的にしました。そして、TrmJの構造・機能解析を展開しつつ、それらを組み合わせた解析や遣伝子破壊株の解析結果から、既知のTrmH(Gm18)と詳細に比較検討することで、RNA修飾酵素め基質認識機構について、統一的パラダイムを構築することを目指しました。平成21年度は、以下の成果を得ました。(1) アーキア(古細菌)由来TrmJのレコンビナントタンパク質を大腸菌で大量に発現させ、多段階カラムクロマトグラフィーにより、SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動で単一のバンドが検出できる純度まで精製しました。(2) TrmTの結晶構造解析に着手し、TrmJの微小結晶を得ることができました。(3) TrmJの遺伝子破壊株の作成に成功し、野生型の生育曲線と比較したところ、高温環境下においてTrmJ破壊株は著しく生育が減少することが観察されました。(4) TrmJ破壊株の菌体からトータルRNAを抽出し、それを基質として、メチル基供与体であるS-AdoMet及びTrmJと反応させたところ、メチル基がtRNA中のシトシンの2'-0リボース(Cm)に転移することを見出しました。 これらの研究成果は、国際学会で報告し、現在、CmがどのtRNA中の配列の位置に存在するかを同定しており、引き続き、平成22年度以降の計画を実施する予定であります。
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Research Products
(1 results)