2012 Fiscal Year Annual Research Report
血液中のグレリン代謝経路の解明およびグレリン代謝酵素の精製と遺伝子クローニング
Project/Area Number |
21770149
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
佐藤 元康 獨協医科大学, 医学部, 助教 (20418891)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | グレリン / 酵素 / タンパク質精製 / 血液 / 脂質修飾 / 食欲 / プロテインC / ペプチドホルモン |
Research Abstract |
<血漿由来グレリン切断酵素の同定と短縮型グレリンの生成> 本研究ではグレリンが血中でペプチド分解されることを発見し、ウシ血漿より責任酵素の精製をおこなって活性化プロテインC(APC)を見出した(佐藤ほか、Peptides 32: 2183-2190)。また、プロテインCをAPCへ変換するヘビ毒Protacをヒト血漿と混合すると短縮型グレリン15が生成することをイムノアッセイにより確認した。さらに、この短縮型グレリン15はThrombin-activatable fibrinolysis inhibitorによってC末端が切断されてグレリン14を生じることも見出した。EGR1転写レポーターアッセイにより、グレリン15は全長型と同様に受容体活性化能を有し、いっぽう受容体非依存的にマウス筋芽細胞C2C12の分化を促進する作用をもつことを明らかにした。 <グレリン脱アシル化酵素APT1の発現調節機構> 本研究ではAPT1がグレリンの脂肪酸修飾を加水分解する酵素であることを同定・解析をすすめてきたが、APT1の発現調節機構については不明な点が多い。そこでマウス肝臓を用いAPT1プロモーターの転写開始点を同定し、その5'上流側約2.5 kbpの領域に注目してレポーター遺伝子解析をおこなったところ、-86/+13領域が基本転写に重要であることが明らかになった。さらにアデニル酸シクラーゼの賦活剤である神経ペプチドPACAPはレポーター活性を25%低下させたことから、APT1発現はcAMPにより負の制御を受けていると予想される。いっぽう、この領域には転写因子Sp1の認識配列が存在し、認識配列へ変異を導入したレポーター遺伝子の活性低下がみられた。したがって、APT1の転写調節はSp1により正に制御されている可能性が考えられる。(中村・佐藤ほか、第35回日本分子生物学会年会)
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)