2010 Fiscal Year Annual Research Report
アクチン結合蛋白質トロポミオシン4の紡錘体形成における機能解析
Project/Area Number |
21770200
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西住 紀子 東京大学, 医科学研究所, 技術専門職員 (30396882)
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Keywords | 減数分裂 / 紡錘体 / リン酸化 / アクチン |
Research Abstract |
マウス卵減数分裂では不等分裂が引き起こされ極体が放出される。そのためには、紡錘体膜近辺に移動することが重要である。このような紡錘体極性におけるアクチンフィラメントの機能の分子機構の解明をめざし、今年度はアクチン結合蛋白質トロポミオシン4(Tm4)について以下の解析を行った。 Tm4のマウス卵の減数分裂過程における局在変化を明らかにするため、GV期のマウス卵を採取、培養し、経時的に固定し、Tm4抗体を用いて免疫蛍光染色を行った。その結果、Tm4は紡錘体が形成されるに従い、紡錘体上や、膜近傍アクチンチャップに局在することが明らかとなった。また、Tm4のPlk1によるリン酸化サイトの、リン酸化特異的な抗体を作成し、その抗体を用いて免疫蛍光染色を行ったところ、MTOC(微小管形成中心)や紡錘体極にシグナルが見られ、PLK1と局在が一致しており、Tm4が紡錘体形成に関与する可能性が示唆された。 さらに、マウス卵でのTm4の機能を明らかにするため、マウス卵へsiRNAを導入することによりTm4の発現抑制を行い、紡錘体の形成、動態に対する影響の解析を試みた。マウス卵での紡錘体微小管を可視化するためEGFP融合α-tuburinを、染色体を可視化するためDSRed融合ヒストンH2Bを発現するmRNAを、また、アクチンの動態を可視化するためmCherry融合Utropinを合成し、マウス卵にインジェクションし、time-laps観察出来る系を確立した。Tm4の発現を抑制するsiRNAを用いて、マウス卵に導入し、紡錘体や染色体の動態を観察した結果、Tm4の発現を抑制したマウス卵では、減数分裂時の紡錘体形成異常や、紡錘体の膜への局在異常が観察された。以上の結果から、Tm4はマウス卵減数分裂期の紡錘体極性に寄与していることが示唆された。
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Research Products
(1 results)