2011 Fiscal Year Annual Research Report
細胞内小器官のダイナミックな構造変化に依存したツメガエル胚発生制御機構の解析
Project/Area Number |
21770236
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
上野 秀一 山口大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (80363092)
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Keywords | Xenopus / Convergent Extension / 細胞内小器官 / 細胞周期 / P-body / PI3K / PTEN |
Research Abstract |
P-bodyにおけるmRNA分解の生細胞におけるリアルタイム検出系の構築…前年度までに生細胞である透明化割球を用いて、P-bodyの細胞周期進行に伴う構造変化をDcpl-EGFPを指標に検出していた。このP-bodyにおいて母性mRNAの分解が進行している可能性を検証するために、ULYSIS546で蛍光標識したCyclinBlmRNAの局在と蛍光量変化を確認した。その結果、P-bodyと同様の局在を示し、かつ蛍光量の減少が確認出来た。これらの結果より、母性皿RNAの分解が始まる中期胞胚遷移(MBT)以降に出現するP-bodyにおいてmRNA分解が行われていることを初めて示した。ゴルジ構造の再構築による核周辺の輸送経路に依存したPTENの核移行と細胞周期伸長…原腸陥入時のKellerExplantにおけるPTENの核移行と細胞周期の伸長をKO2-PTENとEGFP-Gemininを用いて確認.した。一方、同組織における細胞周期の伸長に伴うゴルジ体(小胞状)の成長をGT-KO2を用いて確認した。これらの結果は核周辺の輸送経路となるゴルジ体の成長がPTENの核移行を促進することで原腸陥入の進行に必要な細胞周期の伸長を促進する可能性を示している。また、上記の細胞周期の伸長の開始にMBTにおけるタンパク合成促進経路(PI3K-TOT-S6K)の減少が必要であることを透明化割球におけるEGFP-p85の局在変化や、PI3K経路の各因子の促進・阻害条件下のMBT近辺における割球サイズと分裂時間の関係を解析することで示した(2011上野)。
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Research Products
(3 results)