2010 Fiscal Year Annual Research Report
花色の多様性を担うアントシアニンの修飾酵素遺伝子の機能解明と制御技術の開発
Project/Area Number |
21780033
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
野田 尚信 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 花き研究所・新形質花き開発研究チーム, 主任研究員 (10455313)
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Keywords | アントシアニン / 糖転移酵素 / アシル基転移酵素 / 遺伝子組換え / 花色 |
Research Abstract |
アントシアニン生合成における配糖化・アシル化などの修飾反応は植物種ごとに異なり、自然界における花色の多様性を生み出している。従って、修飾反応を担う酵素遺伝子の働きを人為的に制御できれば、自然界の花色の多様性を産業上有用な花き類において再現することが可能になる。そこで本研究では、アントシアニンの修飾反応において未だ不明な点が多い、糖転移酵素(GT)、そしてアシル基転移酵素(AT)をコードする遺伝子の単離・解析を行うとともに、それらを用いた代謝工学により、多様な花色をデザインする基盤技術の確立を目指す。 今年度は、シソ由来アントシアニン3位アシル基転移酵素遺伝子(Pf3AT)をキクに導入して、得られた形質転換体の解析を行った。Pf3ATのゲノミックコンストラクトを導入して発現させた形質転換体の花弁には、最大で約50%が芳香族有機酸で3位がアシル化アントシアニンが蓄積していた。しかし花色に大きな変化は認められなかった。 昨年度までに、Ct3'5'GTを導入してほぼ100%の割合で配糖化されたアントシアニンが花弁に蓄積する形質転換体が得られたが、ポリアシル化アントシアニンの蓄積を目指してCt3'5'GT、Ct3'5'AT、CtAGSを同時に遺伝子導入した形質転換体では、アシル化アントシアニンが蓄積した個体は確認されなかった。そこで今年度は、キクタニギクESTより液胞型タンパク質分解酵素遺伝子やCt3'5'AT相同遺伝子を探索し、高い発現量を示すESTクローンのERシグナルを複数選択した。Ct3'5'ATのERシグナル配列をキクでの機能発現に適当だと考えられた配列に改変し、Ct3'5'GT、CtAGS、F3'5'Hを同時に発現させるコンストラクトを9種類構築し、キクへ遺伝子導入した。
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Research Products
(2 results)