2011 Fiscal Year Annual Research Report
分泌解析モデルタンパク質を用いた分泌活性ハプロ不全を示す必須遺伝子の網羅的解析
Project/Area Number |
21780076
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
星田 尚司 山口大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (00314823)
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Keywords | Saccharomyces cerevisiae / 必須遺伝子ヘテロ破壊株 / 分泌性ルシフェラーゼ |
Research Abstract |
これまでにスクリーニングした遺伝子破壊株に加え、非必須遺伝子破壊株へも対象を広げ、分泌性タンパク質の発現に重要な遺伝子の解析を進めた。また、コドンが異なるルシフェラーゼの発現量が大きく変化するのに重要なコーディング領域の変異解析を行った。 必須遺伝子ヘテロ破壊株で発現が明確に増加した遺伝子はほとんどがRNAの代謝に関連するものであった。これらの破壊株での発現量は野生株に比べ@~@倍であった。別に行った非必須遺伝子破壊株を用いたスクリーニングにおいて分泌性タンパク質の発現が増加した破壊株においても分泌性ルシフェラーゼ遺伝子を発現させて活性を調べてみたところ、RNA代謝に関わる遺伝子破壊株で発現量が10倍以上に増加した。発現量の増加したRNA代謝関連遺伝子破壊株での分泌性ルシフェラーゼの発現量及び構造(長さ)をRT-PCRで解析した結果、野生株に比べ破壊株でRNA量が大きく増加していることが明らかになった。また、RNAの長さに変化はなく、領域特的な発現量の変化もなかった。Saccharomyces Cerevisiae野生株での分泌性ルシフェラーゼの発現においては転写後のRNAが分解されており、これがタンパク質生産量を大きく低下させていることが考えられた。 ・コードするアミノ酸配列が同じであるにもかかわらずS.cerevisiaeで発現量が大きく異なった2つの遺伝子の重要配列領域を20bpずつ変化させさらに詳細に解析したところ、この領域は2つにわけることができることがわかるとともに、いずれの領域も発現に関与していることが明らかとなった。この領域にはRNA代謝に関わる配列が存在したがこの配列の変異はほとんど発現に影響を与えなかった。この領域が発現に与える意味を明らかにできれば種々の遺伝子の発現を高められると期待できる。
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Research Products
(1 results)