2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21780077
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
加藤 伸一郎 高知大学, 教育研究部・総合科学系, 講師 (60346707)
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Keywords | 含硫化合物 / システイン |
Research Abstract |
硫黄(S)は細胞内においてタンパク質中の含硫アミノ酸(システイン・メチオニン)以外に、グルタチオン、コンドロイチン硫酸などの形で多量に存在している。これら以外にも、チアミン、ビオチン、リボ酸、鉄-硫黄クラスター、モリブドプテリンなどの補因子や、tRNAに含まれるチオウリジンなどの核酸塩基にも硫黄原子が含まれている。これらの補因子等の生体分子に存在する硫黄原子は極めて反応性が高く、アルデヒド基やカルボキシル基の転移反応や電子およびプロトンの授受に際して重要な役割を担っている。また、チオウリジンは翻訳時のコドン認識に深く関与しており生理的に重要な役割を担っている。本研究課題では、このような高い生理機能を有する含硫化合物の生合成機構の解明を目的としている。 L-[^<35>S]システインをトレーサーとして用い、無細胞抽出液に含まれるタンパク質に対する硫黄転移の様子をSDS-PAGE後のオートラジオグラフィーにて解析した結果、特異的な標識を示唆する5つのバンドが検出された。これらのタンパク質の一次構造解析をプロテインシークエンサーにより決定した。ゲノム配列情報をもとに遺伝子全長に関する情報をそれぞれ取得し、各遺伝子をPCRにて増幅して発現系の構築し、それぞれの遺伝子産物の精製標品の調製を行った。得られた精製標品をL-[^<35>S}システインおよびシステインデスルフラーゼを功in vitroにて混合しインキュベーションを行ったところ、それぞれ経時的に^<35>Sにより標識されることが確認された。このことからこれら5種のタンパク質はペルスルフィドを保持する能力を有していると考えられ、含硫化合物の代謝過程に関わっていることが示唆された。
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Research Products
(2 results)