2009 Fiscal Year Annual Research Report
細菌の生産するC35テルペンの新型環化酵素の発掘および生理機能・生物活性の解析
Project/Area Number |
21780109
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
佐藤 努 Niigata University, 自然科学系, 准教授 (80334655)
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Keywords | テルペン / イソプレノイド / テルペン環化酵素 / プレニル鎖伸長酵素 / プレニル鎖還元酵素 / Mycobacterium / 枯草菌 / 生合成 |
Research Abstract |
1) マイコバクテリア由来のC_<35>テルペンの新規生合成酵素の取得 マイコバクテリア由来の3種類のZ型プレニル鎖伸長酵素(ZPT)の機能解析を行ったところ、Mvan_3822はアリル基質がGPPの時にC50、E,E-FPPとE,E,E-GGPPの時にC_<35>まで伸長することが分かった。そのような二機能性のZPTは初めての発見である。また、Mvan_1705はZ,E,E-GGPPを生成する新規ZPTであることも判明した。プレニル鎖還元酵素とテルペン環化酵素については現在探索中である。 2) 枯草菌由来のC_<35>テルペンの新規生合成酵素の取得 五環性C_<35>テルペン環化酵素遺伝子を大腸菌で発現させた後、大量培養で得た単環性C_<35>テルペンと酵素反応させ、現在生成物を単離・構造決定している。また、単環性C_<35>テルペン環化酵素については、単環性C_<35>テルペンを生産しない遺伝子欠損変異株を見出すことができ、現在、その遺伝子の大腸菌発現系を構築中である。 3) 新規C_<35>テルペンの探索 マイコバクテリアの代謝産物のマイナー成分を探索したところ、1つのプレニル基が還元されていないC_<35>テルペンを微量得た。EとZ体(約1:1)が得られた事から、C_<35>テルペン生合成におけるE型アリル性基質は生体内においてもE,E-FPPとE,E,E-GGPPである事が示唆された。加えて、EとZ両者が還元されている事も示しており、そのような基質特異性を持つプレニル鎖還元酵素は現在まで知られておらず、興味い深い。
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