2010 Fiscal Year Annual Research Report
水の流出経路に基づく森林河川の溶存物質濃度推定法の確立
Project/Area Number |
21780150
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
芳賀 弘和 鳥取大学, 農学部, 准教授 (90432161)
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Keywords | 流出経路 / 森林河川 / 濃度 / 溶存物質 / 濃度-流量関係 |
Research Abstract |
本年度は,出水時の水文データと濃度データ(窒素,リン)を得た.このため,出水時の採水システムや水位センサーがうまく作動するように注意する必要があった.特に,主導流域の蒜山流域では,頻繁な機器メンテナンスを行い,出水時の観測に備えた.また,各種センサーやデータロガーは落雷や動物の影響で突如故障する場合があるため,予備の機器を準備し,できる限り欠測期間を短くする工夫をした.濃度データを得るための水質分析は,分析効率と精度を維持するためオートシッパを導入した. 主導流域で収集したデータ,及び各地の協力流域から集まったデータに対して,逐次チェック(異常値の抽出・削除)をかけることにより,解析用のデータベースを作成した.冬期に雪にとざされる蒜山流域では,冬期は観測せずに水の流出経路の解析とC-Q関係の解析を進める予定であったが,秋期に行った水の流出経路の予備的解析により融雪期が特に重要となることがわかったため,2月末以降週に1度の観測を行った.さらに,春期に開催される学会(日本森林学会)で誌上発表を行った.
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