2009 Fiscal Year Annual Research Report
樹木の遺伝子組換えに向けた各種プロモーターの発現誘導評価とその利用
Project/Area Number |
21780153
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
福元 健志 Kagawa University, 農学部, 産学官連携研究員 (70467835)
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Keywords | 樹木 / プロモーター評価 / プロトプラスト |
Research Abstract |
高等植物において報告されている各種プロモーター制御下におけるレポーター遺伝子の発現を各種草本系および木本系植物から得た単細胞(プロトプラスト)を用いて比較評価する事により、各植物種と各プロモーター活性の対応を明らかにすることを目的としている。本研究の実施により、35Sプロモーターによる発現誘導活性が一般的に低いとされる樹木系における高発現プロモーターの利用に関する知見を得る事を目指している。本年度は、本研究で用いる材料系に関してはタバコ、イネ、ポプラ、シラカンバ、カンキツなど5種類の植物を用いて、プロトプラスト化に関する諸条件の再検証を早期に終了し、さらに新規にマングローブ樹木のAvicennia属、Sonneratia属を含む5種のプロトプラスト化の条件についても検討を行った。単子葉および双子葉草本での使用実績のあるプロモーターについては、現在までに5種類を入手し、プロモーター活性の比較評価を開始した。 まず、プロトプラストを利用した一過的GFP発現系を用いてGFP蛍光細胞数を指標としたプロモーターの評価系を立ち上げた。その結果、改変型35Sプロモーターを利用した際、カンキツ類プロトプラストでのGFP蛍光細胞が最大3倍程度まで増加する事を明らかにした。一方で、本研究で目指す極少量のプロトプラストを用いた活性評価系ではGUSおよびLUC活性の検出が困難であった。そこで、定量的RT-PCR法によるプロモーター活性の評価法も同時並行で進行させることにした。すでに、GFP遺伝子(恒常的発現プロモーター制御下、標準化に利用)とRFP遺伝子(任意のプロモーター制御下)を同時に発現する評価ベクターの構築を終了し、さらに任意のプロモーターの挿入に相同組換え法システムを利用する事で、ベクター構築をより迅速に行えるベクターに改良を加えた。現在、本法による高発現プロモーターの評価の有効性を検証している。
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