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2011 Fiscal Year Annual Research Report

林床におけるササの優占メカニズムの解明ー個体単位の資源獲得様式と成長の関係ー

Research Project

Project/Area Number 21780159
Research InstitutionForestry and Forest Products Research Institute

Principal Investigator

齋藤 智之  独立行政法人森林総合研究所, 森林植生研究領域, 主任研究員 (00414483)

Keywordsクローナル植物 / クローナルフラグメント / 環境資源量 / 光量子量 / 土壌栄養塩
Research Abstract

ササがどのようにして森林内に侵入し、優占したのかは明らかでない。そこで、ササはなぜ・どのように暗い林床に優占できたのか?に答える研究を行うことが目的である。本研究はササの個体が分布する広がりの中で、資源がどこにどのくらい存在し、個体のどの部分で成長が旺盛なのか、単に資源量が多いところで成長が盛んなのか、についてササ個体の直接観察によって明らかにする。
2011年度は三つの調査項目を継続的に行うことによって環境資源量の変動とササの個体群動態を明らかにする。1)林床の資源量の不均一性の変動パターンを解明するために、プロット内のメッシュ交点の積算光量子量および土壌資源量の多点測定を行い、継続的に空間的な資源の分布構造を調べている。2)ササ個体の地下茎や稈の動態を明らかにするために、最初に分布を調べて埋め戻したクローナルフラグメントの地下茎の伸長量や稈の生残・加入を調べている。3)ササ個体群のクローン構造の動態を明らかにするために、既に設定したプロットで、DNA分析による現存する稈のジェネット識別を行って分布構造を明らかにし、稈の生残・加入を調べて、林分レベルでクローナル植物の個体群動態を明らかにする調査を行っている。
これまでチシマザサの更新個体群において長期に渡り継続的にジェネット数およびジェネット空間分布構造が謂べられてきた。これらのデータの論文化に向けて研究協力者間で会議を行った。成果は学会発表等も行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

当初の計画では、ヘテロな資源環境である林床に生育するササの個体数の推定と成長を明らかにするため、3つの項目を立てた。最も重要な固定試験地の増設やその中での全ササ桿のDNAサンプルや個体数推定のためのデータ取得は順調であるが、ジェネットレベルではなく、クローナルフラグメントとしての成長を明らかにするためのクローナルフラグメントの成長量測定がやや遅れている。また、成果の発表は現時点では学会講演のみであるが、論文の投稿段階が1件となっている。

Strategy for Future Research Activity

クローナルフラグメントの成長が盛んな場所は限定的であると考えられるが、その場所での測定用サンプルは確保している。連年成長量は分からないが、成長量を推定することは可能である。環境資源量の測定データと固定試験地での個体数推定によって、環境に対応した林床でのササの個体数推定は現時点でも可能である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2012

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] ギャップから林冠下への連続的なチマキザサの現存量と生産構造の変化2012

    • Author(s)
      齋藤智之
    • Organizer
      日本森林学会
    • Place of Presentation
      宇都宮大学(栃木県)
    • Year and Date
      2012-03-27
  • [Presentation] ミヤコザサを繰り返し地上部刈り取りしたときの応答2012

    • Author(s)
      齋藤智之
    • Organizer
      日本生態学会
    • Place of Presentation
      龍谷大学(滋賀県)
    • Year and Date
      2012-03-19

URL: 

Published: 2013-06-26  

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