2010 Fiscal Year Annual Research Report
生態および代謝学的知見による水産プロバイオティクス菌の有効性の実証
Project/Area Number |
21780176
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
田中 礼士 三重大学, 大学院・生物資源学研究科, 准教授 (80447862)
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Keywords | プロバイオティクス / アワビ / 標識 / 生態 / 代謝 |
Research Abstract |
本年度は、宿主由来プロバイオティクス菌Ab1株のアワビ消化管内における特異検出のためにAb1の近縁種であるPediococcus pentosaceusの16S rRNA遺伝子配列に特異的なRptプローブを用いたFluoresence in situ hybridization法によるAb1株の特異的検出条件を検討した。 さらにAb1株を添加した人工飼料をメガイアワビに投与し飼育実験を行い、FISH法によりアワビ消化管ホモジナイズにおけるAb1株の特異的検出の条件設定に成功した。消化管ホモジナイズにおけるFISH法の結果、Ab1株添加区、非添加区ともにAb1株が検出されたが、Ab1株添加区では非添加区の10^2倍多く検出した。非添加区において、FISH法と培養法とでAb1株検出に有意な差が生じた。これらの結果より、アワビ消化管にはVBNCのPediococcus属の細菌群が普遍的に存在していることが示唆された。また、Ab1株添加区、非添加区ともに組織画分と浮遊画分においてAb1株検出量に有意な差がみられ、さらに組織画分ではコロニー形成が確認された。これらの結果より、Pediococcus sp.Ab1株はアワビ消化管内に付着し、コロニー形成をしていることが示唆された。
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Research Products
(3 results)