2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21780184
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
千葉 晋 東京農業大学, 生物産業学部, 准教授 (00385501)
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Keywords | 進化 / 水産学 / 生態学 / 動物 / 農林水産物 |
Research Abstract |
本研究の目的は、複数のホッカイエビ個体群を対象に、漁獲に起因した非適応進化を証明し、資源減少との関係を明確にすることである。本研究は大きく、野外データ解析と飼育観察の2項目から構成されている。本年度の野外データ解析では、過去四半世紀のホッカイエビ個体群の生物情報のデータを整理し、個体群ごとの生活史成分の変化、個体群動態を明らかにすることであった。本年度は昨年度に加えて新たに3個体群データの収集、整理等を中心に行った。生活史成分として扱った50%性転換確率に関しては、現時点では解析の途中であるが、昨年までの成果とほぼ同様の結果が得られた。また卵形質に関しては、漁獲圧の異なる個体群間で明確な変異を検出し、複数年のデータからなる表現型の比較、および分子生物学的な解析から、その変異はほぼ遺伝的な要因に起因するものと考えられた。個体群動態を調べた結果、周囲の性比に応じた可塑的な性転換を行っていることが推察された。本研究の飼育観察では、実験室内の均一環境下で各個体群から得られた実験室世代の個体の量的形質の比較を目的としている。本年度は当初の計画通り、比較対象とする複数の個体群から抱卵メスを採集し、卵から幼生をふ化させ、飼育した。現在までにほぼ目的数の稚エビの飼育に成功している。これらは次年度(本研究の最終年度)にオスとして成熟するはずなので、昨年度ふ化させ継続飼育しているメス群と繁殖させる予定である。
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[Journal Article] Isolation and characterization of 13 polymorphic microsatellites for the Hokkai Shrimp, Pandalus latirostris.2011
Author(s)
Azuma, N., Seki, Y., Kikkawa, Y., Nakagawa, T., Iwata, Y., Sato, T., Munehara, H., Chiba, S.
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Journal Title
Conservation Genetics Resources
Volume: (印刷中)
Peer Reviewed
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