2012 Fiscal Year Annual Research Report
グローバル下における離島農業・農村存立の論理と政策-南西諸島を対象として-
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21780208
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
坂井 教郎 鹿児島大学, 農学部, 准教授 (80454958)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 島嶼 / さとうきび / 条件不利地域 / 含蜜糖 / さといも / かぼちゃ |
Research Abstract |
(1)小規模離島における土地利用型作物の振興に関する調査:さとうきび以外の土地利用型作物の振興に取り組む以下の2つの小規模離島の調査を実施した。第一は与論島におけるさといもの生産・流通に関する調査,第二は沖縄県多良間島のさとうきび(含蜜糖)およびかぼちゃの流通に関する調査である。 小規模離島は農地の制約が強く,大規模経営が困難であるため,多くの農業経営が冬春期に出荷が集中する多品目複合経営である。そして各経営の作目の組み合わせは多様である。ここでは小規模ながら本土産地の端境期を狙った出荷により高い収益をあげている与論島のさといもについて取り上げた。さといも生産農家は,その出荷先と出荷方法の違いにより,次の4つのタイプに分類できる。(ア)ほぼ全量手選果を行い,単位面積当たりの収益性を追求するタイプ,(イ)手選果と機械選果を組み合わせ,自家労働力の範囲内で単価の高い規格・時期に集中出荷し,効率よく所得を確保するタイプ,(ウ)経営に占めるさといもの位置づけが低く全量機械選果を行うタイプ,(エ)出荷時期終了間際に単価の安い量販店や生協向けの業者に出荷するタイプ。与論島では,いずれのタイプの出荷にも対応できるよう,JAが中心となり複数の出荷方法・ルートを独自に用意することで,多数の農家によるさといもの生産を可能にしている。 (2)EUの共通農業政策における島嶼に扱いがわが国の島嶼農業・農村政策へ与える示唆:イタリア・サルデーニャ島における条件不利地域政策と環境支払・動物福祉支払の補完関係から示唆される政策について南西諸島を対象に考察し,論文として投稿した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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