2010 Fiscal Year Annual Research Report
農山村地域の自律的発展を支える地域社会システムの構築に向けた実践的課題の解決
Project/Area Number |
21780223
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
中島 正裕 東京農工大学, 大学院・農学研究院, 講師 (80436675)
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Keywords | ネットワーク分析 / 地域社会システム / 耕作放棄地 / 組織構造 / 外部主体 / 意思決定支援 |
Research Abstract |
外来者主導型地域社会システムの形成プロセス・運営実態の定量的解明 1年目に実施した地域社会システム(「黒森もりもり倶楽部」)の定性的分析の結果を基にして時系列的にネットワーク分析を行い、どのように新規参入者と地元住民が協働し地域社会システムが形成されてきたのかを図式化して把握した。その中で、ネットワーク形成における仲介役の役割も明らかにした。また、当初予定ではUCINET[10]を用いた評価(結合、構造同値、中心性など)を試みる予定であったが、データが不足しており、本年度はその追加調査に努めた。 活動推進地域の地域社会システムの分析と活動停滞地域の要因分析 自律的発展支援型WS(2005~2008年)を実施した和歌山県内30地域の自律的発展の状況により「A.現在も継続されている地域」「B.現在は停滞している地域」及び「C.WS後も何ら活動が開始されなかった地域」に類型化した。当初予定していたアンケート調査では十分な実態を解明できないと考え、WS実施者及び現地でのヒアリング調査(調査項目は変更無し)により行った。類型の中でAについては海南市孟子地区など13地区であった。一方で、B及びCの地区では「1人のカリスマ的リーダーの限界と共同推進体制の必要性」など共通の問題と論理が見られた。 イギリスにおける地域社会システムとの比較分析 昨年度に引き続き英国・ニューカッスル大学Centre for rural economyの協力を得て、イングランド北部を対象とした内発的発展支援プロジェクトであるNorthern Rural Networkを対象にプロジェクトの運営手法(ヒアリング調査)、及び現場でのワークショップ手法(参与観察)を学んだ。また、イングランド北東部における小規模事業を対象に"embedment(埋め込み)"とうい概念を用いて事業者間のネットワーク分析を学んだ。
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Research Products
(2 results)