2009 Fiscal Year Annual Research Report
変異型Rタンパク質を用いたQuorum Sensing阻害法の開発
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21780264
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
峰松 健夫 The University of Tokyo, 大学院・医学系研究科, 特任助教 (00398752)
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Keywords | 創傷感染 / Quorum Sensing / 緑膿菌 |
Research Abstract |
本研究は、抗生物質に代わる感染症防除法の開発を目指した基礎研究として、緑膿菌におけるQuorum Sensing(QS)機構の新たな阻害法の確立を目的とする。 QSとはオートインデューサー(AI)とよばれるホルモン様物質を介した病原因子発現機構である。従って、AIの伝達阻害により病原因子発現を抑制することができ、新たな創傷感染予防法として有効であると考えられる。 これまでいくつかのAI伝達阻害法が提唱されているが、実用化には至っていない。本研究では、AI阻害物質としてRタンパク質の利用を試みる。Rタンパク質は本来のAIレセプターであるため、高い特異性と結合効率が期待される。 本研究では、期間内に以下の5つの項目の達成を目標とする。 1、R遺伝子(図1)のクローニングおよび配列の解析 2、分泌シグナルを付与したDNA結合部位欠損Rタンパク質(変異型Rタンパク質)の作製 3、変異型Rタンパク質による細胞外AHLの補足(図2-F)の検討 4、創傷感染モデルラットにおける変異型Rタンパク質の塗布による緑膿菌耐性獲得の検討 5、培養細胞における変異型R遺伝子導入による緑膿菌耐性獲得の検討 現在までに1~2を終了し、3について検討中である。
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Research Products
(1 results)