2009 Fiscal Year Annual Research Report
ヌクレオプラスミンを介した哺乳類卵母細胞核小体の機能解析
Project/Area Number |
21780270
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
大串 素雅子 The Institute of Physical and Chemical Research, 哺乳類生殖細胞研究チーム, 基礎科学特別研究員 (50437505)
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Keywords | 核小体 / 卵母細胞 / 初期胚発生 / ヌクレオプラスミン / 哺乳類 |
Research Abstract |
我々は、哺乳類受精卵を構築し、初期胚発生を進行するために卵母細胞の核小体が必須であることを平成20(2008)年に報告した。その後の研究により卵母細胞の核小体は抗体が侵入できない殻をもつ高次構造をとっていること,さらにいくつかの核小体マーカータンパク質やリボソームタンパク質などの配列にEGFP-tagを融合させ卵母細胞で強制発現させるとEGFPのシグナルが核小体と核質で確認されることを明らかにした。 卵母細胞の核小体に局在することが確認されたタンパク質のうちヌクレオプラスミン2(Npm2)は卵母細胞特異的に発現する。そこでNpm2と相互作用を示すタンパク質をYeast Two Hybrid法を用いて明らかにすることで卵母細胞特異的な核小体の機能を明らかにしようと考えた。マウス卵巣のcDNAライブラリーを用いてNpm2タンパク質と相互作用するタンパク質をスクリーニングした。計14種類のタンパク質がNpm2と相互作用することが明らかになった。 Npm2の機能は両生類においてヒストンシャペロン作用があると報告されているが,今回のスクリーニングの結果Npm2はピストン関連タンパク質とは相互作用しておらず別の機能が推測される。今後,Npm2の哺乳類での機能についても検討していくとともにNpm2と相互作用することが明らかになってきたこれら14種類の因子がマウス初期胚発生を進行するために重要な核小体因子かどうかをさらに検討していく。
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